昨年、身体障害者手帳の更新がありました。体調も安定してきていたため、等級は4級となり、「このまま落ち着いて過ごせるといいな」と思っていました。
ところが、それからわずか1ヶ月ほどで心室細動が再発。植え込んでいるS-ICD(皮下植込み型除細動器)が適切に作動し、「やはり油断はできないな…」と実感することに。
再度、主治医に相談し診断書を作成してもらったところ、「これは1級相当ですね。今後は再認定の必要も基本的にはない」と診断書に記載がありました。その後、手続きが進み、約2ヶ月後には身体障害者手帳1級が交付されました。ただし、形式的に3年後に再更新の時期があるとのことです。
正直、「病気の原因はまだはっきりしていない」「薬は今も飲んでいるし、年齢を重ねるにつれ回復が難しくなるのでは…」という不安はあります。だからこそ、これからも1級が続くのではと思っています。
今回は身体障害者手帳の1級と4級の影響がありそうな内容についてお伝えします。
◆ 身体障害者手帳の「1級」と「4級」の違いって?
手帳の等級が変わると、受けられる支援制度や優遇措置にも違いがあります。中には等級に関係なく受けられるものもありますが、1級になると支援の幅が広がるのは確かです。
主なものを表にまとめてみました。
支援制度・サービス | 1級 | 4級 | 備考 |
---|---|---|---|
所得税の障害者控除 | 特別障害者控除(40万円) | 一般障害者控除(27万円) | 確定申告または年末調整で適用 |
住民税の障害者控除 | 特別障害者控除(30万円) | 一般障害者控除(26万円) | 確定申告または年末調整で適用 |
医療費の助成 | 対象 | 対象外 | 1・2級が主な対象 |
自動車税・軽自動車税の減免 | 対象 | 対象 | 都道府県への申請が必要 |
高速道路の通行料割引 | 対象 | 対象 | ETCと連動させる手続きが必要 |
JRなどの公共交通機関割引 | 本人・介助者ともに半額 | 本人・介助者ともに半額 | 障害者手帳の提示が必要 |
公共施設の優先入場や入館料の割引 | 対象 | 対象 | 施設により対応が異なる |
※ 上記はあくまで一般的な例です。実際にはお住まいの市区町村の制度によって異なります。
◆ 等級が変わって、感じたこと
等級が変わるというのは、手帳上の話だけではなく、生活の中の選択肢や安心感にも関わってきます。
1級になることで「支援制度が増える」「手当の対象になる」といった金銭的な部分もありますが、制度を活用した上で「無理せずに生活すること」というように思うことが、私にとっては大きな変化でした。
また会社にとっても変化があり、会社は障害者雇用納付金制度にも影響があります。
身体障害者手帳1級と4級では会社として、障がい者雇用における雇用しているという報告人数が異なります。
「より重い障害と認定された」という現実に、心がざわつく瞬間もあります。でもそれと同時に、心室細動が再発したことにより、「この制度に頼ってうまく生活しよう」と思えるようになったのも事実です。
◆ 手帳で受けられる制度は、自治体によって違います
ここまでお話した内容の中でも少し触れましたが、障害者手帳で利用できる制度は、自治体ごとに内容や条件が異なることがあります。
たとえば、医療費助成、タクシーチケットの支給、福祉タクシーの利用、通院交通費の補助、日常生活用具の給付などは、お住まいの地域によって違います。
そのため、
- 市区町村の福祉課・障がい福祉窓口に確認する
- 更新時には医師と丁寧に相談する
- 制度の変更がないか定期的にチェックする
といった行動がとても大事になってきます。
◆ 最後に
等級が変わったことで、「何が変わったのか?」「これからどうなるのか?」と戸惑ったこともありました。
でも今は、「無理をしない生活」「制度に支えられた安心感」を大切にしながら、自分らしい生活を少しずつ築いていこうと思っています。
このブログが、同じように等級変更や手帳の更新を経験された方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
※この記事はあくまで一体験と一般的な制度概要に基づいています。詳細や最新情報は、必ず市区町村や専門機関にご確認ください。
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